クワガタ幼虫の暴れについて!これは何なのか?どうすればよいのか!

ニジイロクワガタ幼虫 クワガタ幼虫飼育

今回の記事はクワガタの幼虫飼育におけます“あるある現象”でもあります、
クワガタ幼虫の暴れについてです。気になる方も多いと思われるこの暴れについて考えてみます。

クワガタ幼虫の暴れとは

暴れにはどんなパターンがあるのか

クワガタ幼虫の暴れですが、一体どんなパターンがあるのでしょうか?よくあるパターンを見てみましょう

①酸欠による暴れ
②エサの種類変更による拒食反応による暴れ
③幼虫の病気による暴れ
④蛹化前の蛹室作りのための暴れ

主にはこんな感じかと思われます。全て要因が違うため判断に苦しむところですが、④以外はあきらかなる成長過程での不具合ですので対処が必要になる場合もあります。ですが、③に関しましては実質上は諦めるしかない場合も多いです。
具体的な対策や対処法に関しましては後ほどご説明致します。

暴れる種類と暴れない種類はいるのか

暴れの中にも何パターンか考えられる事は既にご説明致しました。その中で、酸欠や拒食、病気に関しましては何の種類においてもでてくる事だと思われます。とある特定に種類にのみ見られる現象という訳ではありません。
ですが3齢後期の暴れに関しましては、実際は少なからずほとんどのクワガタにはあるものだと考えられます。最も有名なものではニジイロクワガタの暴れが挙げられます。

暴れの代表格 ニジイロクワガタ

ニジイロクワガタ幼虫

暴れる事は良いのか悪いのか

クワガタ幼虫の暴れ、良いか悪いかでいいますとやはり病気、酸欠、拒食に関しましてはあまり良い事とはいえないでしょう。ですが3齢後期の暴れについては生物の成長過程において当然経過する行動でもあるのではないかと考えられます。ですがこの3齢後期の暴れについても、暴れる程幼虫は体力を消耗し、体が縮んでしまうため、大きな成虫を目指している飼育者の方にとってはたいへん困る事かもしれません。

カブトムシの幼虫も暴れるのか

カブトムシの幼虫も暴れるのかどうか。カブトムシに関しましては、国産・外国産問わず、基本的にはマットにて飼育を行うため、暴れているかどうかがわからない事がほとんどだと思います。ですが、あくまでも予想の範囲ではありますが多少なりとも暴れているのではないかと“予想”されます。こればかりは何ともいえません。

カブトムシの幼虫も見えないところで暴れているかも

3齢幼虫

クワガタ幼虫の暴れとは まとめ

1 暴れには何パターンかある
2 病気の場合は諦めざるをえない事も多い
3 特定の種類ではなくほぼ全部のクワガタ幼虫において見られる現象と予想される
4 暴れれば暴れる程幼虫は体力を消耗し、体が小さくなる
5 カブトムシの幼虫も、見えないだけで多少なりとも暴れているのではと予想される

幼虫の暴れ対策

この項はいよいよ具体的な暴れに対しましての対処法です。完璧はありませんがご参考になればと思います。

菌糸ビン投入時の暴れ

これもよくあるケースですが、多少の暴れはさほど気にする必要はないと思われます。どうしても気になる方は、普段よりも温度設定をやや下げて飼育する事も対処法となります。

暴れながら上に上がってくる場合

上に上がってきてしまうケースですが、まずは酸欠を疑ってみる必要があります。この場合は菌糸ビンのフタを開ける等して通期を良くしてあげます。また、菌糸ビンの穴の部分を大きくしてあげて、下の方まで酸素が行き渡るようにしてあげて下さい。
それでも潜っていかないようですと病気の可能性もあります。なんの病気かにもよりますが、死んでしまう事も充分考えられますので、まずは菌糸ビンから取り出して様子を見守るしかないようです。

3齢後期の暴れ

最後に3齢後期の暴れですが、先述しました通り、ニジイロクワガタの幼虫によく見られるパターンです。そもそもこの暴れは何なのでしょうか?
月虫の見解ではこの行動は蛹室を作る前の行動で、部屋を上手に作るために、まわりのオガ(菌糸)をほぐしているのではと考えられます。ですので前蛹直前の、幼虫としての最後のパワーを振り絞っての行動と思われます。おそらくこの行動も野外での習性がそのまま残ったものではないかと思います。木の中は固いので、よりよくほぐさないと好みの蛹室が作れないのかもしれません。

この事を考えましても、3齢後期の暴れに関しましては何の問題も無く、むしろ成長過程における当然の行動をしているにすぎないと考えられるのではないでしょうか。ですが暴れがあまりにも酷いと体力を消耗し体も縮まってしまう事もあります。この場合の対応策としましては思い切ってマットに移し替えてしまうという方法があります。柔らかいマットに移し替える事で、蛹室を作り易くしてあげるわけです。この際のオススメのマットはくわマットです。昔ながらのブリーダーさんはこの他にも、使い古してしまった菌糸ビンをあえて保管しておいて、そこに幼虫を入れるなどの方法をとっている方も多かったようです。

使い古しの菌糸ビンです。

使い古しの菌糸ビン

3齢後期の暴れ対策においてのややNGな事もご紹介いたします。新しい菌糸ビンに移し替える事です。これをよくやってしまう方もいらっしゃるようですが、NG気味です。もうおわかりかと思いますが、結局幼虫は固いオガをほぐしたいわけです。暴れまくってやっと菌糸が柔らかくなりはじめたところへ、また新しい(固い)菌糸ビンに変わったら幼虫はどうするのでしょう。また必死に暴れて菌糸を柔らかくしようとするはずです。何だか切なくなってきます。そしてより体力を消耗してしまうわけです。

暴れは必要な行為?

これまで幼虫の“暴れ”についていろいろとご説明をしてまいりました。多くの要因がありましたが、前の項で書きました3齢後期の暴れはこれは暴れと言えるのでしょうか?
人間の側から見れば、なるほど暴れているように思えます。ですがこれはあくまでも生き物としての成長過程における当然の行為であって、決して特異な行動では決してないようにも思われます。クワガタにしてみれば蛹室を作る準備を行っているだけなのに、人間は暴れていると見なしているのかもしれません。
大きな成虫にしたいのはあくまでも人間であって、クワガタの意志ではありません。3齢後期の暴れはむしろ順調に成長している証しであり、むしろ暴れない幼虫こそ「蛹室を作るつもりはないのか?」と疑いたくもあります。
なんにせよ、3齢後期の暴れは決して無駄な行為ではないという考え方もあるという事です。

ビンの中のオオクワガタ幼虫

幼虫の暴れ対策 まとめ

1 菌糸ビン投入時の暴れは通常より低めの設定で飼育をしてみる
2 上に上がってくる場合は酸欠を疑い通気をよくしてあげる
3 3齢後期の暴れはマットに移し替える(使い古しの菌糸ビンでも可)
4 3齢後期の暴れは成育上不可欠だとも考えられる

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