カブトムシとダニの気になる関係は?ダニが来るには理由がある!?

ダニキャッチ カブトムシ成虫飼育・産卵

今回はカブトムシやクワガタの飼育を行っている皆さまでしたら、誰もが気になるダニ。
そのダニについて考えてみたいと思います。

カブトムシについているダニとは

このダニは何者か

カブトムシやクワガタの体には得てしてダニがついている事が多いです。野外に生息しているものも、飼育下のそれもダニがついている事が多いです。このダニはカブトムシやクワガタに寄生する感じで、カブトムシやクワガタの体液を吸っているのではと予測されます。
ダニの種類はハッキリとはわかりませんが、コナダニの一種やイトダニの一種、俗にクワガタナカセと呼ばれるものが多いと思われます。その他にも、特有の種類に見られるダニ等もおり、一概にはコレとコレですとは言えません。

野外産のサタンオオカブトやネプチューンオオカブトの卵によく見られる卵型のダニ これは要注意です!

タマゴ型のダニ

ダニはどこから発生するのか

ダニの生息場所ですが、大まかに3つにわかれておりまして、自由生活型、植物寄生型、動物寄生型となるようです。その多くは自由生活型だそうです。そのグループは地表や土中、植物上や水中、時に洞窟の中など実に様々な場所にいるようです。
カブトムシにくっついているダニが、昆虫に寄生するダニなのか、本来は違う場所で生息しているものがカブトムシにくっついたのかは、これもハッキリとはわかりません。
ダニは約2万種類いるようです。

成育上の問題はあるのか

そしてダニはカブトムシやクワガタの成育上問題はあるのかという最も気になる部分です。
飼育経験の上での結論としましては、多すぎなければ特に問題はないのではないかと思われます。ダニにとっても寄生主が死んでしまったら寄生している意味もなくなってしまいます。ですがあまり多くのダニが全身に隙間なく付いているようですと、呼吸穴である気門がふさがれてしまう場合もありますので要注意です。早めに取り除いてあげる事をお勧めします。

アトラスオオカブトに付着しているダニ

ダニ1

ダニ2

カブトムシについているダニとは まとめ

1 カブトムシなどについているダニは数種類いる
2 ダニは寄生するもの以外でも多くの場所に生息している
3 ダニはよっぽど多くついていない限り飼育上の問題は特にはない

ダニ対策

ダニの落とし方

では体についてしまったダニは、どうやって落としたら良いのでしょうか。一般的なのは、柔らかめの歯ブラシ(使い古したもの)を使って体をブラッシングしてあげるやり方です。その時に水道の水を少しかけながらブラッシングしてあげると効果的です。その時は水はあまりかけすぎないようにしてあげましょう。

ダニを発生させないためには

先述の通りダニは非常に多くの場所に生息しております。ですのでそのダニをいかに寄せ付けないか、これがとても重要になります。もちろん方法は幾つかあります。
成虫飼育の場合では、マットを針葉樹系(ヒノキなど)のマットに変える、市販のダニ退散スプレーをかける、飼育ケースの下にダニ除けシートを敷く、飼育ケースの近くにダニ取りシートを置くなどです。
では幼虫飼育の場合はどうでしょうか。マットを針葉樹系に変えるわけにはいきませんので、マットの上部に木酢液をかけたり、針葉樹系のマットを敷いたりすると良いと思います。当然ですがこの場合はマットを混ぜないようにして下さい。
このように、ダニが嫌う環境を用意したりして、ダニを寄せ付けないようにするわけです。

ダニ

ダニは人間に影響を及ぼすのか

これも気になるところですが、そしてこれも飼育経験則上でのお話となりますが、カブトムシやクワガタに付着しているダニに関しましては、人体にはほぼ影響はないのではないかと思われます。あくまでもこれはカブトムシ・クワガタムシについているダニの場合です。ですが、そんなダニとはいえ手や体についてしまった場合は決して気持ちの良いものではありません。気になる方にはカブトムシ・クワガタの飼育作業後にシャワーを浴びる等、キレイサッパリする事も良いかと思います。

ダニキャッチ

ダニ対策はどこまで必要か?ダニが来るには理由がある!?

ところで、カブトムシやクワガタを飼育していますと、なぜダニはやってくるのでしょう。
偏見を持たずに普通に考えますと、ダニにとって心地よい環境だからなのでしょう。
では、ダニにとって心地よい環境とはどんなものなのでしょうか?ダニが自然環境の中で生息している事を考えますと、より自然な環境、状態だから、ともとれるのかもしれません。では、より自然な環境とはカブトムシやクワガタにとってはどういう環境なのでしょうか。素直に考えますと心地よい事に違いないと思います。逆に言いますと、ダニですら寄ってこようとしないマットはカブトムシにとってもどうなんでしょう、なんて事も考えられます。

前置きが長くなりましたが、カブトムシとダニは自然界で共生していると思われます。その歴史は人間界の歴史をはるかに上回る期間だと思います。これは憶測の範囲でしかありませんが、カブトムシやクワガタにとって、ダニはさほど苦痛ではないのではないかと思います。この事はあくまでも月虫の見解であり憶測です。むしろダニが苦痛で不快なのは人間の側なのではないのでしょうか。
例えば針葉樹系(ヒノキ等)のマットであったり、木酢液であったり、ダニは嫌うでしょうけど、カブトムシやクワガタにとっても不快な気がします。嫌いなにおいなはずです。つまり、ダニを寄せ付けない環境とはカブトムシやクワガタにとってはあまり心地よくない環境なのだという事は飛躍しすぎな考え方かもしれませんが、まんざらでもないような気もします。

あくまでも月虫の考え方の1つですが、カブトムシやクワガタの飼育を行う上は、多少のダニやコバエも享受して、なるべくカブトムシやクワガタの好む環境を整えてあげる事も、時にそんな気持ちも大切なのかもしれません。
人間にとってはあまり気持ちの良いものではないダニやコバエ。ですが彼らはカブトムシやクワガタにとって心地よい環境だからこそ集まってくる。のだとすれば飼育するうえで(カブトムシの適正な成育を考える上で)はむしろ、ダニがいるという事は、より自然に近い、カブトムシの好きな環境だとも捉えられます。

カブトムシ愛、クワガタ愛を持って飼育するという事は、時にダニやコバエを享受する余裕をも持つ。そんな気持ちも時には大切。
あくまでも月虫のひとりごとです(笑)

ダニ対策 まとめ

1 カブトムシについたダニは、柔らかい歯ブラシで落とすと効果的。その時に水で洗い流しながらやるとより効果的。
2 ダニを発生させないためには、ダニ除けグッズや木酢液、ヒノキマットなどを使用。
3 カブトムシについているダニの人体への影響はほとんどない
4 過度なダニ対策は、カブトムシにとって必ずしも心地のよいものではない

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ヒノキマット
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