カブトムシのマットとは
マットって何?
昆虫マット、カブトムシマット、クワガタマットなど、○○マットという言葉を良く聞きます。そもそもマットって何だろう?今回はそんな記事です。
マットとは主にカブトムシやクワガタの幼虫を飼育したり、♀が産卵をする時に必要になる昆虫飼育用品です。発酵をさせてあるものが多く、発酵マットとも呼ばれております。発酵させていないもの(単にオガを細かくしたもの)もマットと呼ばれる事もあります。
カブトムシやクワガタの幼虫たちははこのマットを棲み家にしながら、またマットを食べて大きくなるわけです。
マルスゾウカブトの幼虫
なんでマットなの?
なぜマットが必要なのか?カブトムシの幼虫は元々腐葉土を食べて生きています。腐葉土とはいいつつも厳密には土ではないのですが、自然の中で多くの微生物やミミズにより枯葉や朽木などの有機物が分解されてできたものです。これを人工的に作る事は容易ではありません。腐葉土も園芸店などでは手に入れる事もできるのですが、より手軽にといった需要もあり、マットが開発されたわけです。
クリアボトルにマット入れて飼育をします
マットの使い方
マットは先述のとおりカブトムシやクワガタの幼虫のエサです。使い方としましては、飼育ケースや飼育容器などに入れて置くだけです。その中に幼虫を入れて飼育を行います。又はマットを入れた飼育ケースに成虫の♀を入れて産卵させる場合にも使用します。もちろん成虫の飼育にも使用できます。また園芸用としても使用でき、実に幅広く使用できる代物です。
ギラファノコギリクワガタが無事産卵し幼虫もたくさん
マットの種類
先述のとおりマットには色々な使い道がありますので、用途によって種類が違います。
例えば幼虫飼育には幼虫の段階にもよりますが栄養価の高いマットであったり、産卵用であったらよりきめ細かなマットであったりと様々です。また発酵していないマットも成虫飼育にはよく使用されています。何に使用したいかによって必要なマットは変わってきます。用途によって使い分けが必要になる事もあるのです。幼虫飼育の場合は発酵していないもの(オガ粉)などは適していないなど、色々ありますのでよく確認が必要です。
月夜野きのこ園クワガタ菌床販売部でも数種類のマットを取り扱っております。
きのこマット(カブトムシの幼虫飼育に最適・クワガタ、カブトの産卵にも使えます)
完熟マット(初心者の方にはオススメです。カブトムシの産卵と幼虫飼育に最適)
黒土マット(熟度は高く、特にカブトムシの産卵に最適)
※カブトムシ・クワガタの種類によっても各実績は異なります。
その他にも、クヌギ生オガ粉やヒノキマットなどもございます。
マットの熟度とは
発酵マットには熟度というものがあります。熟度が高いメリットとしましては、再発酵しづらい(事項にてご説明)というメリットがあり初心者にはオススメです。熟度が低いもののメリットとしましては、より栄養価が高く幼虫飼育には最適となります。
大まかに分けますと、
熟度が高いマット(黒土マット・完熟マット)=産卵向け
熟度が低いマット(きのこマット)=幼虫飼育向け
こんな感じになります。
サビイロカブト 最後までマットにて
カブトムシのマットとは まとめ
1 マットはカブトムシやクワガタの幼虫のエサ、成虫の♀の産卵に使用する物
2 マットには発酵していない物(オガ粉)をそう呼ぶ事もある
3 マットには種類があり、用途によって使い分ける
4 熟度の高いものとそうでないものがあり、幼虫飼育、産卵によって使い分ける
マットに関するあれこれ
ガス抜きとは
発酵マットの使用に際しまして、説明書などで見かける言葉に
「ガス抜き」というものがあります。これって何なんでしょう?
ガス抜きとはマットの使用前に行う処理の事です。
やり方としましては、大きなタライやござ等にマットを広げて
加水したり、涼しい場所で風に当てたりする事です。
画像をご参照してみて下さい。
ガス抜きのやり方の1例
ガス抜き準備
タライにマットを入れる
マットを良く混ぜる※この時に渇き気味の場合は加水も行う
日陰に移動する
再発酵とは
上記でご説明しましたガス抜きは何のために行うのでしょう。実は発酵マットは時としまして再発酵という状態になってしまう事があります。再発酵とはその名の通り、再び発酵してしまう事です。再発酵するとどういう状態になるかといいますと、マット内にガスが充満し、温度が上がってしまいます。しますと、マットの中で生活をしている幼虫たちが熱くて死んでしまう事もあります。ですので再発酵防止のために予め使用前にガス抜きという処理を行っておく必要があるわけです。ガス抜きをしないと必ず再発酵するという訳ではありませんが、念のために行っておく事をお勧めします。
マットの他の使い方
発酵マットは基本的には幼虫の飼育や成虫の♀の産卵に使用する訳ですが、それ以外にもちょっと変わった使い方があります。別の記事でもご紹介させて頂いた事もありますが、
カブトムシホイホイという使い方です。野外のカブトムシの卵をゲットする事ができる事もあります。詳しくは参考記事をご参照下さい。
参考記事;カブトムシの卵について楽しく学ぼう!あっと驚く発見あり!
マットの歴史
発酵マットは今から15年以上前から流通自体はしておりました。が、価格は現在と比べて随分と高く、3,000円とか4,000円(10L)というものがざらにあったようです。安い物でも1,000円(10L)と、現在と比べるとかなり高かったようです。ですがそれ以前はといいますと、腐葉土を使用したり、朽ちた落ち葉などを使用していたのかと考えますと、現在はその頃に比べますとお手軽にはなってきているようです。
無事に羽化をしたサタンオオカブト
マットに関するあれこれ まとめ
1 発酵マットは使用前にはガス抜きを行う事がより良い
2 ガス抜きは再発酵防止のために行う
3 カブトムシの卵をゲットするためのカブトムシホイホイにも使用できる
4 マットは昔はずいぶんと高かった
この記事でご紹介したアイテム
月夜野きのこ園菌床販売部にてご購入頂けます。
>きのこマット
>完熟マット
>黒土マット
>クヌギ生オガコ
>ヒノキMat10L
>ギラファノコギリクワガタ