世界のカブトムシ図鑑 ゾウカブト属をご紹介します。

エレファスゾウカブト カブトムシの種類

ゾウカブト属のご紹介

ゾウカブト属とは

ゾウカブト属とはカブトムシ亜科の中の真性カブトムシ族に属するカブトムシです。この真性カブトムシ族とは、ヘラクレスオオカブトなどのヘラクレスオオカブト属も含む大きな族群と言えます。ゾウカブト属もこのグループの中の代表種と言えます。

ゾウカブト属の特徴

ゾウカブト属の特徴としましては、体の大きな種類も多く存在するという点が挙げられます。ずんぐりとしている種がほとんどで、体の大きな種類の重量はカブトムシ界でも最も重い種といえます。

大まかに、毛が生えている種と生えていない種が存在し、前者ではエレファスゾウカブト、後者ではアクティオンゾウカブトなどが有名です。

また、同じような体格をしていて、やや小ぶりな種類はヒメゾウカブトと呼ばれております。こちらも同様に毛のあるものとないものが存在します。

ちなみに大きくなる種のゾウカブトの♀の体長は、ヘラクレスオオカブトの♀以上で、世界最大といわれており、♂♀ともに幼虫の重さも世界最重量と言われております。

毛のある種類のテルシテスヒメゾウカブト
テルシテスヒメゾウカブト

ゾウカブト属の生息地とは

ゾウカブトの生息地はアメリカ大陸の主に中南米に生息しております。アメリカ南部、メキシコ、コロンビア、アルゼンチンなど、広い大陸の多くの地域に生息しております。

ゾウカブトの大きさ

気になる事の一つに、ゾウカブト属の中では一体何が一番大きいのかという事もあるかと思われます。

ツノからお尻までの全体長でいいますとマルスゾウカブトが一番大きいようです。これはツノの長さも大きく影響しています。純然たるボディの大きさや重さ、こういった面ではどうでしょうか。そうなってきますと今度はアクティオンゾウカブトがやや優勢かと思われます。ずんぐりナンバーワンはアクティオンという事になるでしょうか。

ラミレスゾウカブト こちらもボディは立派
ラミレスゾウカブト

ゾウカブト属のご紹介 まとめ

1 中南米に生息してる
2 大まかに毛のある種類とない種類に分かれている
3 ゾウカブト属には世界最重量のカブトムシがある

ゾウカブト属についてのあれこれ

ゾウカブト属の飼育方法と難易度

ゾウカブトの飼育方法ですが、難易度でいいますと実はさほど高くはありません。
管理温度はだいたい23℃~25℃程度で良いかと思います。

基本的にはマット産卵、マット飼育でOKです。産卵に関しましては多く産む、いわゆる爆産傾向も見受けられ難易度自体はやや低いと言われております。

産卵にオススメなマットでいいますと、黒土マット完熟マットになります。幼虫飼育にオススメのマットはきのこマットです。ですが、産卵にもきのこマットなどは使用でき、基本的にはマットに対する対応力は比較的強い種とも思われます。

そもそもゾウカブトの幼虫は他種と比べましてもとても強く、比較的劣悪な環境でもちゃんと育つケースも見受けられる事もあります。そういった意味では初心者の方でもやり易い種とも言えると思います。

ゾウカブト飼育におけます最大のポイントは、その幼虫期間の長さかと思われます。
特にアクティオンゾウカブトなどは幼虫期間は3年を数える事も多々あり、実に長い幼虫期間と言えます。短いものでも1年以上はかかることを考えますと、総じて幼虫期間の長いグループと言えます。基本的にはその期間はずっとマットを食べ続けることになりますので、飼育自体は容易でも、エサ代金はかかってしまう事になります。

ハッキリとは解っておりませんが、ゾウカブトには俗に成長期と成熟期の2段階に分かれるという説もあります。主に前半に大きく成長し、後半はあまり大きくならないという感じです。確かではありませんが、どうやらブリーダーさんの間では定説のようになっているようです。

そして言うまでもなく、ゾウカブトの幼虫は超重量級です。大きいものでは200gに達する事も珍しくはありません。そういった意味ではこれぞ海外のカブトムシ!という実感が沸き易いとは言えるでしょう。

そして蛹化・羽化に関しましてですがこれまた特徴的で、一般的にはカブトムシは蛹室でツノが曲がったりしてしまわないようにやや広めに蛹室を作ります。飼育を行う場合でもそれを見越してやや大きめの容器などで最終段階を迎えます。ですがゾウカブトの場合ですと、もちろん広めに越したことはありませんが、やや窮屈気味でもツノ曲がりをおこす事無く羽化してくれる事もあります。と言いますのも、蛹の時はツノが反り返る様に曲がっており、その曲がったツノが羽化後に真っすぐに伸びてくる、そんな特徴があります。実に特徴的です。

ラミレスゾウカブトの幼虫 200g近くの重さ
ラミレスゾウカブト幼虫

マルスゾウカブトの蛹 ツノがやや反り返っている
マルスゾウカブトの蛹

ゾウカブト属の流通量と値段

ではゾウカブト属の流通量は一体どれほどあるのでしょうか。
実際は生息地が中南米という事もありまして、いわゆるワイルドものと呼ばれている野生のゾウカブトの入荷はあまり多くありません。多くは飼育下のものと思われます。ですが、実は飼育下のゾウカブトは多いのかと言いますと、その他の外国産のカブトムシやクワガタに比べましても特に多い方だとは言えません。

理由は前項にヒントがあります。
前述の通りゾウカブト属の飼育には時間とマット経費が掛かります。その間もある程度の温度管理は必要です。そして飼育はし易く、また爆産傾向も見られる。
カブクワの流通単価の傾向としまして希少性が高い時に流通単価が上がる傾向が見られます。ゾウカブト属の場合ですと、多くの卵が採取でき飼育も容易な時点で、飼育の生体に関しましては流通単価はあがりません。しかし飼育経費は他種よりも高くついてしまう訳です。

もうおわかりでしょうか。要するにビジネス的な見方で言いますと生産性が悪い(採算性が悪い)カブトムシなのです(笑)
結果、飼育をして販売しようと考えているブリーダーの方々にとってはあまり魅力的ではない訳です。結果流通量も少ない、そういった側面も否めません。
実際流通しているゾウカブトは大のゾウカブト好きのブリーダーさんの愛の賜物である可能性はあります。採算度外視です(笑)

幼虫期間も3年ほど掛かる事も多いアクティオンゾウカブト
アクティオンのオス

ゾウカブト属の人気度

ゾウカブト属の人気度はどうなのでしょうか。前述のように、純粋なゾウカブト好きやカブトムシ好きな方でないとなかなかチャレンジされる方は少ないと予測されます。
その中でも人気が高いゾウカブトといいますとやはりエレファスゾウカブトになるかと予測されます。ちなみにエレファスゾウカブトはエレファス・エレファスと呼ばれる種とエレファス・オキシデンタリスと呼ばれる種がおります。一般的にエレファスゾウカブトと呼ばれる種は前者の方になります。色、大きさ、形状、どれをとっても大変魅力的なカブトムシと言えます。その他にはやはり有名なアクティオンゾウカブト、マルスゾウカブトなどが続くと予測されます。

人気の高いエレファスゾウカブト
エレファスゾウカブト
エレファスゾウカブト

ゾウカブト属についてのあれこれ まとめ

1 ゾウカブトの幼虫は強いため飼育は比較的に容易
2 蛹の時はツノが反り返っている事が多い
3 カブトムシの中でも幼虫期間は長い

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