今回は光沢のあるボディーと特徴的な5本の角をもつ、ゴホンヅノカブトの飼育方法についてご紹介します。
ゴホンヅノカブトの基本情報
ゴホンヅノカブトってどんなカブトムシ?
ゴホンヅノカブトは、インド北東部・ミャンマー・タイ・ラオスなどに生息するカブトムシで、光沢のあるボディーと特徴的な5本の角を持っています。体長は大きいもので70mmほどになります。
ひとことに「ゴホンヅノカブト」といっても、1種類だけではありません。
幼虫飼育は比較的簡単な部類に入りますが飼育期間は1年~1年半程度と長めになります。
ブリード品(養殖もの)であれば産卵も特別難しくはありませんが、野外品のメスの場合、良い状態のものが手に入りにくいため、結果として産卵数が少なめになる傾向が見られます。
ゴホンヅノカブトを手に入れたら
ゴホンヅノカブトの成虫は、飼育ケースにハスクチップの様なものを敷いて、昆虫ゼリーを与えておけばOKです。飼育ケースは大きめのほうがベターです。
ワイルド(野外採集品)のメスを手に入れた場合は、産卵セットを組んでみてもよいでしょう。交尾済で卵を産める状態にある可能性がありますので、是非とも挑戦して頂きたいと思います。
ゴホンヅノカブトの基本情報 まとめ
1 5本の角が特徴
2 体色は光沢がある
3 インドやタイなど、アジアに生息
4 幼虫期間は長め
ゴホンヅノカブトの飼育に挑戦!
この項ではいよいよ本格的な飼育についてご説明します。流れとしましては
1.産卵
2.割り出し
3.幼虫飼育
4.蛹化・羽化
こんな感じになります。ではさっそく参りましょう!
メスに卵を産ませてみよう!産卵セットの組み方
▼成虫の成熟を確認する
産卵セットを組む前に、成虫の成熟具合を確認する事が必要になります。
成虫がエサを食べ始めたかどうかを確認してください。食べ始めていれば、交尾や産卵が可能な「成熟した状態」である可能性が高いと考えられます。
▼産卵セットを組む手順
1.飼育ケースLサイズの7分目くらいまで完熟マットを敷く
2.そのマットを固める(上から手でギュウギュウ押しつける)
3.その上から2~3cm程度同じマットを入れる(押し付けない)
4.転倒防止のための止まり木と昆虫ゼリーを置いて置く
5.新聞紙をあいだにはさんでフタをする
産卵セットが完成したら、ゴホンヅノカブトのオスとメスを同居させます。同居させる期間の目安は1週間~10日程度です。
オスがメスを攻撃したりする場合は、まだ交尾を行える程には成熟していない事が考えられるので、もうしばらく別々のケースで飼育を続けます。
※野外採集品のメスを持っている場合は、そのメスだけを産卵セットの中に入れます。
温度は25℃~27℃くらいに設定します。
セットができたら、無事に産卵をしてくれる事を祈ります。メスが潜っている時間が増えてきたら期待度大です。
卵や幼虫を確認してみよう!割り出しのやり方
メスの投入から1カ月もすれば割り出し(産卵ができたか否かの確認)を行っても良いと思います。どれほどの幼虫がいるのか楽しみです。
いつまで経っても幼虫が見えてこない場合は産卵をしていない可能性がありますのでもう一度オスメスの同居生活からやり直しとなります。
割り出しは大きめのタライの中や、新聞紙を敷いた上などに飼育ケースの中のマットをそっと撒けます。そして中に居る幼虫たちを取り出します。小さい幼虫はまだ柔らかいため優しく触れるようにしてあげてください。そしてその幼虫たちを個別に飼育します。
幼虫飼育の開始
無事に割り出しを済ませたら、幼虫飼育がスタートします。ポイントさえ押さえれば難しい事はありません。ゴホンヅノカブトはマットでの飼育が可能です。なお飼育可能な温度帯は20~27℃程度です。
【幼虫期間の目安】
20~23℃前後の温度管理をした場合、
オス:1~1年半
メス:オスより1~2か月早め
となります。
※期間はおおよその目安となります。
マット飼育(きのこマットがおすすめ)の場合は空ボトルにマットを詰めて幼虫を中に入れればOKです。
幼虫が食べ始めて中身が減ってきたら交換します。
蛹になったら
幼虫飼育を開始して数ヵ月後には幼虫がエサを食べる速度が落ち始める時があります。蛹になる準備を始める頃です。
蛹になり始めた事がビンの側面から見え始めてきたら、そこからは羽化するまで安静にしておきましょう。ほじくり返したりする事はおすすめではありません。
蛹期間は1~2ヶ月程度あり、その後に羽化します。この期間はそっとしておく我慢の時期となります。
羽化に成功したら
蛹の期間を経ていよいよ羽化します。ビンやケースなど容器の中で羽化をしますが、羽化して成虫の体になっても自力でマットの中から出てくるまで待っててあげましょう。
ゴホンヅノカブトのブリードに挑戦 まとめ
1 産卵セットには完熟マットがおすすめ。底面から7分目までは固く詰める
2 飼育ケース内から幼虫が見え始めてきてから割り出しを行う
3 幼虫飼育はきのこマットがおすすめ
4 幼虫飼育の管理温度は20~27℃程度
5 羽化したら自力で出てくるまで安静に見守る
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