今回はスジブトヒラタクワガタの飼育について紹介いたします。
スジブトヒラタクワガタの基本情報
スジブトヒラタクワガタってどんなクワガタ
スジブトヒラタクワガタは、日本の南西諸島の一部に生息する背中の縦スジが美しいクワガタで、大きいものでは70mm程度になります。
スジブトヒラタクワガタを手に入れたら
スジブトヒラタクワガタの成虫は、飼育ケースにハスクチップの様なものを敷いて、昆虫ゼリーを与えておけばOKです。飼育ケースは大きめのほうがベターです。
スジブトヒラタクワガタの基本情報 まとめ
1 南西諸島に生息している
2 背中の縦スジが特徴
3 大きいもので70mmくらいになる
スジブトヒラタクワガタの飼育に挑戦!
この項ではいよいよ本格的な飼育についてご説明します。流れとしましては
1.産卵
2.割り出し
3.幼虫飼育
4.蛹化・羽化
こんな感じになります。ではさっそく参りましょう!
メスに卵を産ませてみよう!産卵セットの組み方
▼成虫の成熟を確認する
産卵セットを組む前に、成虫の成熟具合を確認する事が必要になります。
成虫がエサを食べ始めたかどうかを確認してください。食べ始めてから3~4か月程度経過すれば、交尾や産卵が可能な「成熟した状態」である可能性が高いと考えられます。
▼産卵セットを組む手順
1.飼育ケースLサイズの7分目くらいまで完熟マットを敷く(黒土マットでもOK)
2.そのマットを固める(上から手でギュウギュウ押しつける)
3.その上から2~3cm程度同じマットを入れる(押し付けない)
4.転倒防止のための止まり木と昆虫ゼリーを置いて置く
5.新聞紙をあいだにはさんでフタをする
産卵セットが完成したら、スジブトヒラタクワガタのオスとメスを同居させます。同居させる期間の目安は1週間程度です。そのあとはオスを取り出しメスを産卵に集中させたほうがよいでしょう。
オスがメスを攻撃したりする場合は、まだ交尾を行える程には成熟していない事が考えられるので、もうしばらく別々のケースで飼育を続けます。
※野外採集品のメスを持っている場合は、そのメスだけを産卵セットの中に入れます。
温度は25~28℃くらいに設定します。
セットができたら、無事に産卵をしてくれる事を祈ります。メスが潜っている時間が増えてきたら期待度大です。
卵や幼虫を確認してみよう!割り出しのやり方
メスの投入から1ヶ月もすれば割り出し(産卵ができたか否かの確認)を行っても良いと思います。どれほどの幼虫がいるのか楽しみです。
割り出しを行うタイミングとしては、ケースから幼虫が5~6頭見え始めてから行う事をおすすめします。
いつまで経っても幼虫が見えてこない場合は産卵をしていない可能性がありますのでもう一度オスメスの同居生活からやり直しとなります。
割り出しは大きめのタライの中や、新聞紙を敷いた上などに飼育ケースの中のマットをそっと撒けます。そして中に居る幼虫たちを取り出します。
小さい幼虫はまだ柔らかいため優しく触れるようにしてあげてください。そしてその幼虫たちを個別に飼育します。
幼虫飼育の開始
スジブトヒラタクワガタの幼虫を割り出す事に成功したらいよいよ幼虫飼育の開始です。
幼虫飼育は菌糸ビンを使って1頭ずつ飼育します。菌糸ビンはオガクズをきのこの菌で分解したものが詰まったもので、これが幼虫の「エサ」兼「住居」になり、この中で成虫になるまで飼育することができます。
菌糸ビンの中に幼虫を投入し飼育の開始です。使用するサイズは800~1400cc程度でOKです。幼虫のサイズに応じて使い分けるとよいでしょう。
飼育時の温度は20~25℃が理想的です。
ビンの中の菌糸が減ってきたら交換のタイミングです。新しい菌糸ビンに移し替えてあげましょう。
幼虫飼育~羽化までは詳しくはコチラのページに詳しく書かれておりますのでご参照下さい。
【幼虫飼育ページ】
サナギになったら
菌糸ビンの中でサナギになるための準備でもある蛹室が確認できたらその後はしばらく安静にしておきましょう。
飼育温度にもよりますがおおよそ1~2ヶ月で羽化すると思います、それまではじっと我慢です。
羽化に成功したら
スジブトヒラタクワガタも羽化したばかりの頃は何も食べません。自力でビンの中から出てくるまでそっとしておいてあげましょう。そしていよいよスジブトヒラタクワガタがビンから出てきます。
親虫にエサをやり、環境を整えてあげ、割り出しを行い、幼虫飼育を行ってきた月日を思い出します。皆さんのスジブトヒラタクワガタも立派な成虫となって出てくる事でしょう。
スジブトヒラタクワガタは成虫でも長生きをする昆虫です。長い期間愛情を込めて育ててあげて下さい。
最後になりますが、スジブトヒラタクワガタを飼育する上での最大のポイントは何と言いましても、溢れんばかりのクワガタ愛です。大きなクワガタ愛を持って育ててあげてあげて下さい。
スジブトヒラタクワガタのブリードに挑戦! まとめ
1 成熟の目安はエサの食べ始めから3~4か月後
2 産卵時の温度は25~28℃が理想
3 産卵セットの割り出しは丁寧に行う
4 幼虫は菌床ビン飼育がおすすめ
5 幼虫飼育時の温度は20~25℃が理想
6 蛹化が始まったら安静にして、自力で成虫が出てくるまで見守る
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