クワガタを羽化させよう!蛹が羽化するまでをご説明します。

オオクワガタ クワガタ飼育

クワガタの羽化について

クワガタはいつ頃羽化するのか

日本のクワガタは、自然界では春から秋の間に羽化します。また羽化後に外にでて活動を開始するのは春ごろからというパターンが多くみられます。

また飼育期間中の温度が高いほど、早く羽化する傾向があります。そして早く羽化するほどサイズは小さくなる傾向があります。

羽化直前の様子と管理方法

幼虫から蛹になりたての時は白い色をしていますが、時間の経過とともに徐々に色が濃くなっていき、羽化直前の段階になると羽以外の部分が成虫の色になっていきます。

蛹(さなぎ)になったばかりの段階では色はまだ薄い
蛹になりたてのクワガタ

蛹になってしばらくすると色が濃くなります
クワガタの蛹オレンジ色

羽化が近い蛹はさらに色が濃くなり羽以外の部分が成虫の色に近づいていきます
クワガタの蛹羽化前

この羽化直前の段階での管理のポイントは、できるだけ「触らない・動かさない」こと、蛹室内に異物(カビ、ダニ、キノコ、マット)があったら取り除くことです。

羽化の様子

うつぶせになり羽が閉じた状態 このときまだ羽は白い
クワガタ羽化うつぶせになり羽が閉じた状態

頭を起こしたところ
クワガタ羽化頭を起こしたところ

上羽が少しずつ色づいてきたところ
クワガタ羽化上羽が少しずつ色づいてきた

羽化完了
クワガタ羽化羽化完了

羽化後の様子と管理方法

幼虫から蛹を経て、いよいよ成虫になるときが来ました。この段階で注意しなければいけないポイントとしては、羽化前と同様にむやみに触らないということです。羽化したてのクワガタの体は柔らかいため持ったりする事は厳禁です。触ってしまうことで羽がうまく閉じなかったり変形してしまう場合もあります。できるだけクワガタ自身が自力で蛹室から出てくるまで待ってあげる事をお勧めします。

クワガタの羽化について まとめ

1 クワガタの羽化時期は春~秋と広い
2 羽化時期が早いと羽化サイズが小さくなる傾向がある
3 羽化直前の蛹は羽以外の部分が成虫の色に近づいてくる
4 羽化直後は羽が白い
5 羽化の前後はなるべく触ったりせず、安静にしておく

クワガタの羽化に関してのあれこれ

羽化不全とは

羽化不全とは、羽が閉じない、アゴが曲がる、体にデコボコ(ディンプル)ができるなどの状態をさします。

羽化不全の例1 ジャワギラファノコギリクワガタ 羽が閉じきらない
ジャワギラファノコギリクワガタ羽化不全1

羽化不全の例2 ジャワギラファノコギリクワガタ 背中が変形&羽が閉じきらない
ジャワギラファノコギリクワガタ羽化不全2

これが起きる原因として多いパターンとしては、温度が適温でない場合、マットや菌糸瓶の水分量が適量でない場合、蛹室(さなぎになるためのスペース)の状態が良くないなどがあります。他にも、きょうだい同士での繁殖を重ねて「血が濃い」状態になると起きやすい傾向も見られます。

これを防ぐ対策としては、
温度に関して注意することは、一定以上を保ち急激な変化をつけないようにする
マット飼育で水分量が少ない場合は、加水して再セットする
菌糸ビン飼育で水分量が少ない場合は、別の菌糸ビンに交換するかマット飼育に移行する
クワガタが前蛹や蛹の状態で、蛹室の状態が良くない場合は人工蛹室に移す
きょうだい同士での繁殖をし過ぎない
などがあります。

羽化率をあげるには

個体そのものに生まれつきの欠陥がある場合や、その他の要因で羽化不全になってしまう場合もありますが、上記を参考に羽化不全に「ならない」ように心掛けることで、環境が原因で羽化不全になってしまう個体を減らし、無事に羽化する確率を上げることができるかと思います。

飼育容器内にいるクワガタの羽化確認をするには

クワガタが容器の外側で蛹室を作っている場合は目視で確認することができますが、内側にいて様子が見られない場合には、マットや菌糸を崩さないように慎重に掘って確認する方法が一般的かとは思います。その他にも裏技的ではありますが、「容器を振って確認する」という方法があります。

容器を振った時の反応とその時の虫の状態は、
音がしない → 幼虫または死亡
コロコロ音がする → 蛹
コロコロ音がして、その後音がしなくなる → 成虫

幼虫は柔らかくあまり音がしません。蛹であれば固まっているので音が聞こえます。成虫であれば固まっているので音が聞こえますが、びっくりしてふんばろうとするので音がしなくなります。

デリケートな状態の場合もありますので、振りすぎにはご注意ください。

外側に蛹室を作ってくれた場合は目視で確認ができる
クワガタが蛹室で羽化した様子

オスばかりメスばかりはあるのか

羽化した個体がオスやメスばかりになってしまいがっかりした経験をされているかたもいらっしゃるかと思います。20頭羽化して全部メスという経験された方もいらっしゃいます。2分の1の確率でオスメスが決まるのだとしたら、全部が同じ性別になる確率は、単純計算でおよそ50万分の1となりますので、何らかの要因があってメスに偏ったのではないかと考えられますが、オスメスの偏りについてはまだよくわかっていないというのが現状です。

羽化に関してのあれこれ まとめ

1 羽化不全にはなりやすい原因と対策もある
2 羽化率を上げるには、羽化不全になりやすいことの逆をする
3 容器内で見えないクワガタの確認には「振って確認する」方法がある
4 オスメスの偏りは未知の分野

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