カブトムシの育て方!『1年間の飼育スケジュール』を覚えておこう!

カブトムシ飼育

今回は国産カブトムシの育て方を一通り説明します。夏→秋→冬→春→夏と季節を追いながら、わかり易くご説明します。

カブトムシの育て方 夏~秋

カブトムシの♂と♀を飼ってみよう

カブトムシは夏に成虫になる昆虫です。まずはカブトムシの成虫を、できればペアで飼育してみましょう。

どこで手に入れるの?っと思われた方、国産のカブトムシは野外採集も可能ですが、まずは購入してみる事をおすすめします。

月夜野きのこ園クワガタ菌床販売部では毎年7月から8月上旬あたりまで販売をしております。(季節限定ですので売り切れ御免となっております。)

初めての方には是非ともご利用して頂ければと思います。

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カブトムシの子孫を残そう

さて、カブトムシの成虫ペアを飼い始めた皆さん。できればこの成虫たちの子孫を残してみませんか!

実はこれ、そんなに難しくないのです。これからその方法をこの記事を見て頂いた方にだけお教え致します。

大まかな流れとしましては、

①♀に産卵させる(8月頃)
②卵を採取する(9月頃)
③幼虫を育てる(10月~5月頃)
④サナギになる(5月~6月)
⑤羽化して成虫になる(6月~7月)

この5段階となります。※時期は目安です。微妙にずれる場合もあります。

まず最初に♂と♀を同居させちゃいます。時期としましてはだいたい7~8月頃には同居させても大丈夫かと思います。

ではどんな部屋が良いのか。Sサイズ程度の大きさの飼育ケースに薄くハスクチップを敷き、エサを置いてあげればOKです。

ポイントはハスクチップを薄めに敷くというところです。あまり多く敷いてしまいますと、♀が中に潜っていってしまい、交尾ができなくなってしまう事もあるからです。

この状態で3日間も同居しておれば、だいたい交尾が完了していると予測されます。3日後には残念ながらまた♂♀別々のケースで生活する事になります。

ちなみに野外採集のカブトムシの♀、いわゆるワイルドと呼ばれる個体の場合は、すでに卵を抱えている事も十分に考えられますので、同居生活なしで♀のみを産卵セットにて飼育するという方法も有効です。

産卵セットの作り方は次項で詳しくご紹介します。

▼関連記事
カブトムシのエサには何が良い?大好物とNGをご紹介します。

産卵セットの作り方

次のステップは産卵です。同居生活の間に♀のおなかの中には卵があるという設定です。♀に卵を産んでもらいましょう。

まずはLサイズの飼育ケースに昆虫マットを敷き(オススメは完熟マット黒土マットです)、昆虫ゼリーや止まり木なども置きます。マットはケースの4~5分目くらいまで敷きます。

Lサイズの飼育ケース以外でも、たとえば衣装ケースのような大きな入れ物でもOKです。より多くの卵を産んでほしい場合はなるべく大きな容器をおすすめします。

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カブトムシ専用 産卵チャレンジset

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カブトムシの交尾と産卵について。子孫を残すための秘訣を教えます!

卵や幼虫を確認してみよう

産卵セットを組んだ後に、♀が集中してマットの中に潜っている時があります。その状態が確認できたら卵を産みつけている可能性があります。

卵が産みつけられているかどうかをケースを撒けて確認してみましょう。この卵の確認を行う事を割り出しと言います。

割り出して卵の確認ができたら、その卵をスプーンのような物で取りだし、昆虫マットにて個別管理を行います。そして幼虫飼育の開始となります。

※卵の個別飼育の様子
卵の個別飼育の様子

ですが、月虫の見解としましては上記のように卵を割り出す方法は初心者の方にはおすすめではありません

理由としましては、カブトムシの卵はとても小さいため潰してしまう事もありえるからです。

ではいつどのように割り出すのか。

カブトムシの産卵セットの中に小さな幼虫が見え始めてきてから、その幼虫を割り出して、個別管理を行うという方法です。

※ケースに小さな幼虫が見えている様子
幼虫inケース

カブトムシは時間差で卵を産みつける事もありますので、幼虫が見えているにもかかわらず、同時に卵も確認できる事もあります。

その場合は卵を取り出し個別管理をしましょう。卵を管理する時の昆虫マットのオススメは完熟マット黒土マットです。

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カブトムシの孵化について学ぼう!卵をかえす秘訣とは!?

カブトムシの育て方 夏~秋 まとめ

1 夏    カブトムシの♂♀を同じ飼育ケースに同居させる
2 夏    同居の時はハスクチップは薄めに敷く
3 夏~秋  産卵セットを組み♀のみで飼育
4 秋    ケース内に幼虫が見え始めてきたら割り出しを行う

カブトムシの育て方 冬~夏

次はいよいよ幼虫飼育の始まりです。大きなカブトムシ、形の良いカブトムシ。全てはここにかかっております。では参ります。

幼虫飼育の基本方法

幼虫飼育は単独飼育をおすすめします。

単独飼育…容器内に幼虫1頭のみ
多頭飼育…容器内に幼虫2頭以上

一番初めは幼虫もまだ小さいのでプリンカップのような小さな容器にて飼育をします。

エサはきのこマットがオススメです。容器の中にマットをあまり固め過ぎないように入れます。固め過ぎると酸欠気味になり、あまりよろしくありません。カブトムシの幼虫はこのマットを食べて大きくなります。

飼育温度帯は、通常人間が生活できる温度帯であれば問題ありません。マイナス温度や、30℃以上の高温さえ避ければ大丈夫です。

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カブトムシの幼虫の育て方!初めての方でもとっても簡単!

マット交換

幼虫飼育を進めていく中で、マットの上の方に黒い玉のような物がコロコロと転がっている様子が見えてきます。これは幼虫のフンです。

容器の中のフンが増えてきたらマット交換のタイミングです。新しいマットに交換してあげましょう。

幼虫飼育を始めていくと、そのうち幼虫の体が大きくなっていきます。プリンカップ容器では狭そうに見えてきたら、もう少し大きな容器に入れ替えてあげましょう。

この時のオススメ容器はPCB1100ボトルです。その後は最後までこの容器にて飼育を行っていく事になります。

この幼虫の時代にカブトムシは大きくなります。この期間にどんどん大きくなってくれれば、その分大きな成虫になってれくれる可能性ありです。こうしてカブトムシは秋から冬の間を幼虫として過ごしていくわけです。

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サナギになったら

幼虫飼育の状態で春になります。その頃にはもう大きめの幼虫になっております。大きめの幼虫ですと画像のように小さめの成虫以上のサイズになる事もあります。

カブトムシ:成虫より大きい幼虫の例
大きめの幼虫と小さめの成虫

5月頃になりますと最後の段階、そうサナギになり始めます。最もデリケートな時期ですので扱いには注意が必要です。

一般的な飼育書などには「5月以降はなるべくマット交換などは行わない、幼虫を掘り出したりしない」事をおすすめしております。何故か。

幼虫はサナギになる時に蛹室(ようしつ)というものを作ります。サナギの間じっとしているための部屋です。この蛹室の中で脱皮して成虫になります。

蛹室の中にいるサナギ
蛹室の中にいるサナギ

この蛹室を壊してしまうと大変な事になります。サナギが羽化できずに死んでしまう事もあります。

月虫にてPCB1100ボトルをおすすめしている理由としましては、カブトムシがサナギになった時にその事を確認し易いという点があります。

容器の外側からその様子が見えるため蛹室を壊してしまう危険性も少ないと思います。

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カブトムシのサナギの飼育!これだけ知っておけばとっても簡単!

もし蛹室を壊してしまったら!

不覚にも蛹室を壊してしまった場合なんですが、そのまま放置しておく事はNGとなります。

こういった場合の対応策としましては人工蛹室という手があります。人工蛹室とはその名の通り、人工的に作る蛹室の事です。

ポイントはカブトムシが縦に納まるという点と多少の水分を含ませるという点です。

人工蛹室の例:園芸用スポンジで作成
園芸用のスポンジの人工蛹室

ちなみに人工蛹室にはお酒のワンカップのビンを使用するケースもあります。その他にはトイレットペーパーの芯や500mmペットボトルなど色々なもので作れます。

この場合は水に軽く濡らしたティッシュを下に敷いておきます。そして倒れないようにしてあげればOKです。

人工蛹室で対応したら、あとは3~4週間、成虫になるまで見守ってあげます。

いよいよ成虫になる!

順調にいった場合、6月~7月頃には最後の脱皮を終え成虫になる姿が見られると思います。

ですが成虫になってもすぐには動き始めません。エサも食べません。成熟する(エサを食べたり、活動を開始する)まで少し時間が掛かるため、自力でマットの外に出てくるまで楽しみに待ってあげましょう。

成熟後は昆虫ゼリー等を与えて大切に飼育をしてあげて下さい。

最後になりますが、カブトムシの一生を幼虫時代から見守っていく事は、時に根気も必要です。飼い主様は強いカブトムシ愛を持って育ててあげましょう!カブトムシよ、今日もありがとう!

カブトムシ成虫

カブトムシの育て方 冬~夏 まとめ

1 秋    幼虫飼育の開始(単独飼育、きのこマットがオススメ)
2 秋冬春  容器内にフンがたまってきたらマット交換
3 秋冬春  幼虫が大きくなってきたら容器を変える(PCB1100ボトルがオススメ)
4 春    サナギになったら安静に見守る、蛹室を壊してしまったら人工蛹室で対応
5 夏    成虫になっても自力で出てくるまでは見守る
6 通年      愛情を持って大切に飼育する(カブトムシ愛)

この記事でご紹介したアイテム

月夜野きのこ園クワガタ菌床販売部でご購入頂けます。
国産カブトムシ
飼育ケースSサイズ(産卵セット)
ハスクチップ(産卵セット)
暴れん棒(産卵セット)
昆虫ゼリー(成虫のエサ)
飼育ケースLサイズ(♀の産卵)
完熟マット(♀の産卵)
黒土マット(♀の産卵)
ムシスプーン(卵割り出し)
プリンカップ(幼虫飼育初期)
PCB1100ボトル(幼虫飼育中盤~後半)
カブトムシ専用 産卵チャレンジset

コメント

  1. […] カブトムシの幼虫を購入しましたら早速飼育を開始してみましょう。カブトムシの幼虫は野性のものは主に腐葉土をエサとしておりますが、飼育ではマットを使用します。オススメのマットはきのこマットです。幼虫は単体で飼育する事がオススメで、プリンカップや容器にマットを詰めてその中に幼虫を入れてあげます。 マットを使用する前には必ず同封されている説明書を読んで、ガス抜きを行ってから使用するようにして下さい。幼虫飼育~サナギ、羽化までに関しましては、別の記事でも書いておりますので、そちらもご参照下さい。 参考記事:カブトムシの育て方!『1年間の飼育スケジュール』を覚えてお… […]

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